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さて、新型コロナウイルスの感染拡大により、「非接触」がビジネスの重要なキーワードとなっています。それに伴って、スマートフォンやICカードなどを“かざすだけ”で認証や決済ができるNFC/FeliCaの技術が改めて注目を集めています

そんな中で、 日本版NFCともいえるFeliCaを生み出したソニーが、2020年9月に次世代ICチップを開発したと発表しました。大きな特徴は、新たに「FeliCaセキュアID機能」を搭載したことです。これによって、高いセキュリティーを維持しつつ、クラウド上での利用者情報の管理がより簡便になりました。決済やマーケティングでより幅広い活用ができるほか、イベントなどの入退場時の接触を軽減しつつ“3密”を避けるアクセスコントロールもしやすくなることが期待されます。

ウィズコロナ時代のビジネスモデル創出に欠かせない技術となりつつあるNFC/FeliCa。本コラムでは、改めてその概要や活用法を解説するとともに、最新事例を紹介していきます。

“かざすだけ”で認証・決済を可能とするNFC/FeliCaとは?

NFCとは、「Near Field Communication」の略で、近距離無線通信技術のことです。13.56MHzの周波数帯を使用しています。ソニーと、オランダのフィリップスが共同開発し、2003年に国際標準規格として承認されました。

FeliCaは、通信技術であるNFCをベースにソニーが独自開発したICカード技術です。いわば、NFCを発展させた技術で、日本を中心に使われています。代表的な活用例がSuicaやPASMOなどの交通系ICカードです。約0.1秒という超高速でデータの送受信ができるほか、1枚のカードで複数のサービスを利用できます。たとえば、電子社員証として導入している場合、Suicaのような電子マネーのほか入退室ID、PCログインといった複数の機能を盛り込んでいるケースがよく見られます。

◆参考記事:FeliCaとNFCの違いって何?規格と技術の比較

NFC/FeliCaの具体的な活用法は?

日本では、スマートフォンやSuica、Edy、nanacoなどのICカードで使われることが多かったNFC/FeliCa。小売店での支払い端末や鉄道の自動改札機での利用が目立ちましたが、最近はフィールドが広がってきました

たとえば前述の社員証をテレワークなどでのログイン認証に活用したり、交通費などの経費精算効率化に活用したりと、ビジネス利用も増えてきました。電子申告・納税システムのe-Taxと連携して確定申告の煩雑さをさらに解消している例もあります。

ヘルスケア製品と連携させることで、体温や血圧などのバイタルサインをデジタルデータとして取り込むことも可能です。医療機関で活用することで、誤入力のリスク回避と業務負担軽減が両立できます。ファンクラブの会員証に搭載し、会員限定イベント実施時の入場管理や、グッズ販売時の認証などに役立てている例もあります。

また、最近とみに増えているのがクレジットカードのタッチ決済です。アメックスは一部を除き自社発行カードのすべてでNFC対応を可能にしているほか、VisaやMasterCard、JCBもタッチ決済に力を注いでいます。とりわけVisaは直近の伸びが顕著で、2020年4-6月期と7-9月期を比較してタッチ決済比率が5ポイント以上上昇した国が50カ国に達しているそうです。

新たなビジネスチャンスも生むNFC/FeliCaの最新事例

コロナ禍の現在、衛生面での不安を払拭できる「非接触」の認証・決済システムのニーズは高まっています。加えて、単に決済や認証だけでなく、NFCの特徴を活かして生活の質(QOL)を向上させようとする仕掛けが施された製品も登場しています。最新の事例を紹介しましょう。

事例1 生田神社がNFCを活用したおみくじを提供

兵庫・神戸の三宮駅からほど近い場所にある生田神社では、2020年11月に「NFC/QRコードおみくじ」の提供をスタートしました。

生田神社は、神戸を代表する神社で、縁結びでも知られており、初詣の人出は兵庫県随一。毎年150万人以上が訪れます。コロナ禍で多少の減少は予想されるものの、“密”になることが想定されるため、人気のおみくじで非接触・混雑回避を促すシステムの導入を決めたというわけです。スマートフォンでNFC通信もしくはQRコードの読み取りを行い、画面上のおみくじを引いて表示された番号を授与所に伝えれば、初穂料と引き換えにおみくじを受け取れる仕組みで、多数の人が接触する「おみくじの入った筒」に触れなくて済みます。

生田神社「非接触・混雑回避」NFC/QRコードおみくじ

事例2 ショルダーのNFCタグでアプリ起動できるビジネスバックパック

店舗や自動改札機など、製品・サービスとの「タッチポイント」で活用されることの多いNFC/FeliCaですが、発想をガラリと変えた製品が登場しました。それが、株式会社アピロスのビジネスバックパック「XGO.BizBackPack」です。

このバックパックは、両肩のショルダーベルト部分にNFCタグが仕込まれています。スマートフォンを近づければ、瞬時に目的のアプリを起動できるというわけです。しかも、ショートカットアプリを設定しておけば、スマホ決済がよりスマートにできるほか、音楽や乗換案内、地図などのアプリを設定しておくことも可能です。たとえば自転車通勤など、余分なスマホ動作をしたくないシチュエーションには最適でしょう。ライフスタイルに合わせて、スマホをよりスマートに活用させてくれる製品といえます。

ビジネスバックパック「XGO.BizBackPack」

事例3 爪にNFCチップを貼るネイルサービスがドバイで登場

アラブ首長国連邦のドバイ世界貿易センターで、爪にNFCチップを貼るサービスが登場しています。実施しているのは、Lanour Beauty Loungeというビューティーサロンです。

爪にNFCチップを貼るとどういうことが可能になるのでしょうか。指先だけで決済も認証もできますので、スマートフォンをわざわざバッグから取り出す必要がありません。持ち物を最小限にできるので、より洗練されたお出かけスタイルも可能となるでしょう。ファッション情報発信基地としても世界から注目されているドバイならではのサービスといえます。

Lanour Beauty Lounge

SamuraiがFeliCa / NFCのソリューション創出をサポート

紹介してきたように、非接触ニーズの高まりや、より洗練されたライフスタイルを求める動きに呼応してNFC/FeliCaを活用した製品・サービスは多様化しています。デジタル化が加速度的に進むこれからの時代、新たなビジネスを創出するときのカギを握る技術の1つであることは間違いないといえるでしょう。

Samuraiでは、全国チェーンでのキャッシュレスシステムや、地域モビリティのNFCタグ利用チケット管理システムなど、NFC/FeliCaを活用したソリューション実績が多数あります。多彩な分野のビジネス創出をサポートできますので、まずはお気軽にお問い合わせください。